2014年2月23日日曜日

数年ぶり


先日数年ぶりに放置していたグランドピアノの調律に伺わせて頂いたのですが、前回数年前とは言え、ちゃんと掃除機かけてたのに、もうホコリが一杯….。



でもよく見ると毛….。考えて見ると猫がいるお宅だったので赤いブッシングの繊維屑以外はほぼ猫の毛。



ブラシで一撫でしただけでこんな感じです。
動物の毛って結構抜けるんですね〜。
とにかく全て奇麗に掃除して、ピン類磨いて。。。通常の段取り通りにノンビリ時間かけて作業してきました。
このホコリの塊消えるだけでも気持がいいです。



今日の調律

今日はハーモニカ奏者、和谷泰扶さんのコンサート調律をさせて頂いて来たのですが
とにかく空気が乾燥してました。
ゲネ前に合わせて調律してそろそろ終了と思いきや、いや〜な音が中音の駒周辺から結構な音量で鳴っています。
ビンビンと(汗).....。
乾燥のせいか、響板や駒に変化があったようで、ゲネ前に雑音鳴ってる箇所のみ軽い駒打ちで弦をしっかり駒に密着させてやると見事ピシャリと雑音は消えました。
状態の良いピアノなので、そんな心配もしてませんでしたが、当日の気温や湿度でも結構変化するものです。




大きいコンサートホールではないので、D型を置くと結構圧迫感ありますが
これ以上の贅沢はないと思います。





エンブレムも錆が浮いて来ていたので、奇麗に磨いて帰って来ました。




しかし、今日の演奏は凄いカルチャーショックでした。クロマチックハーモニカであんな
凄い演奏が聴けると思っていなかったので、クロマチックハーモニカの見方が変わりました。ただ和谷さんの演奏が凄過ぎるだけなのかも知れませんが、どない練習したらあんな技術で演奏出来るのか謎です。私も実はクロマチックハーモニカ持っているのですが完全に宝の持ち腐れですね..。でも久々に楽器倉庫から出して吹いてみたくなりました。
良い刺激になりました。素敵な演奏に感謝です。

2014年2月8日土曜日

FAZIOLI

少し前ですが東京都内のお客様のピアノの調律をさせて頂いた帰りにFAZIOLIのショールームに寄って技術者の越智さんに久々にお会いして来たのでですが、ピアノは全て宝石のように美しいピアノばかりでした。



当日取材の予定が入っていたようなのですが、アクション引っ張り出してアクション見ながら、ああだ、こうだ技術者同士で色々と話しさせて頂きました。




キーフレームに滑りをよくする樹脂が埋め込まれています。



キーフレームの設置面積を小さくする為下駄を履いたような形になっているのが分かると思いますが、面白い設計です、フロントとバックで互い違いに下駄が入っていました。安定性も良いですね。




部品のメッキも奇麗でした。




蝶番なんかの真鍮の部分は金メッキ、錆が来なくて奇麗なまんま使えるのは技術者にとっても嬉しいものです。




スタイリッシュなメーカーロゴです。




美しい響板に美しい側板のツキ板




存在感ありますね。



この椅子がまた優れモノです。
ピアニストの手を痛めず楽に高さ調整出来るガス圧式のコンサート椅子です。
これは本当に素晴らしい椅子でした。
余裕あれば一台自分用に欲しいものです。

奥に見えてるのが、ファツオリの4本ペダルです。
結局、技術者同士であれやこれや話して、かなりの時間お邪魔してしまいましたが
昔に戻ったみたいに何だか楽しくて時間があっと言う間に過ぎてしまいました。
越智さんにはスタインウェイジャパンにいた頃に研修でお世話になっていたので
その当時に戻ったみたいで懐かしかったです。
尊敬する技術者です。





仕事の合間に

仕事合間に修理してたオルガン、修理が終わり楽器の形に。
元々他のオルガンの修理の身代わり用に用意した楽器なので倉庫の奥にバラバラに分解して保管していたのですが、時間のあるときに空気袋やら外装の塗装やら、やりなおしていたので中身の調整と調律である程度使えるはずでしたが、一度組んで演奏してみると微妙な空気漏れがあり、全て修理したので結果オーバーホールとなってしまいました。



リードも見事に錆びだらけ。
錆取って調律するだけでも結構時間はかかります。



 スキン類も微妙に空気漏れ、結局貼り替え。




7ストップですが、結構な音量です。
3A型なので結構あちこちで見かけるオルガンですが当時でもそれなりに値段はしたはずです、修理すれば使える楽器も時代の流れの中で廃棄になっている楽器も多数あるので、もったいない話しです。
ピアノの事を思えば修理は何倍か面倒ですし、時間もかなりかかるので正直面倒なのですが、これはこれで素晴らしい楽器だと思います。
このオルガンは側板のツキ板が剥がれる楽器が多いので同タイプの楽器はツキ板の貼り替えした方が安全かも知れません。