2013年7月12日金曜日

ピアノを長期放置すると....。

ピアノを長期放置している方も多いと思います、今は使わないだとか、子供が出て行って家に置いてるだけとか、色々事情はあると思います。
そういうピアノを誰かに譲ったり、新たに使用すると言った時に仕事でよくお伺いさせて頂く事もあるのですが、湿気のトラブルや金属部品の錆なんかも多いのですが、一番起こって欲しくないのがネズミのトラブルです。
写真はダンパーフェルトで作った巣ですが、このピアノは奇麗な方だと思いますが、糞尿それからあちこちかじられて木屑まみれになってるピアノもよく見ます。




和歌山にいるとネズミの被害多いのですが、都会で生活してるとネズミの害も少ないのでしょうかね?今年入ってからでもかなりの確率でネズミの巣を見ています。
不衛生なのと、雑菌も色々あるかと思います。以前ネズミ入りのピアノを触っている時に右手をネジのバリで引っ掛けてケガした時に菌が入ったみたいで一週間程まるでドラエモンの手みたいに晴れ上がったのを覚えています。薬飲んでもなかなか腫れがひかなかったのを覚えています。
野生の動物触るときは注意ですね。
こう言う状態になる前にたまにでも良いのでメンテナンスで呼んで頂けるとピアノも長くいい状態で維持出来るのですが、持ち主も驚く状態になっている事も多いので、たまには音を出してあげて下さい、そうすればネズミも一時的に驚いて出て行きます。



2013年7月3日水曜日

Macのファンが回りっ放し


少し前から自分が使ってるMacBookProがやたら熱を持つ、ついでにファンも回りっ放し。
結構使ってるけどソフト面は問題ないはず、となるとハード側の問題?
考えてみたら、何度もパネル開けてるけど、ファン外してまで掃除してなかったのを思い出し、きっとこれ。と言う事で早速バラしてみるとパッと見それほど汚れていない気もしますが、実は....。



ファン外すと其処には空気の通り道阻むようにホコリの塊が....。


ほじくり出してみるとフェルトみたいになってました。
元々アルミのボディーですから放熱性に優れているはずなんですが、これだけ誇り溜まってるとそりゃ〜熱も持ちます。


エアーダスターと掃除機で目に見える誇りは全て取り除いてみた結果.....。
快適です、熱も持たず、ファンも回ってるのか分からない位の静かさ。
これが当たり前なんですが、知らず知らずに内にゴミも溜まります。
自分で掃除出来る人間なら問題ないですが、これ出来ない人のPCってゴミ溜まっただけで
サポートに出さないといけなくなってしまうんでしょうね。
しかし静か。

ホタルの頃に

バタバタしててブログの更新もなかなか出来ない日々が続いたので久々にブログを。

少し前に紀美野町にある真国の荘で仕事させて頂いたのですが、これがまた結構難ありのピアノでした。



この日は真夏日、しかもこの建物は元々倉庫。かなりの熱気の中作業は一日続きました。
パレットを積んでるのはステージです。


今回このピアノを触るのは初めてだったのですが、開けてびっくり、あちこちシャンクが交換されています、しかも形状の違うシャンクにハンマーの取り付けもバラバラ。
しかもハンマーヘッドの穴も無茶な広げ方してるし、接着はボンドと来てます。
こうなるとやり直すしかありません。しかもほとんどのハンマーはちゃんと接着剤も塗られてなくて、手で簡単に抜けました(笑)。




見ての通り打弦点もバラバラ。


あっちもこっちもです。


しょうがないのでハンマー外してやり直しです。


ちなみにハンマーヘッドもまっ二つに折ってくれてます、しかもこれもほとんど接着材が塗られていませんでした、グニャグニャ。
このピアノは高音部ほとんど音が出ない状態でした、一度水でもかぶったかのように弦も錆びているし、ダンパーも一度やり直しされているようでしたが、ダンパーもいくつか純正でないものがつけられてたり、ダンパーワイヤーがヘッドの溝にきっちり収まって無かったり、あれやこれや、酷い状態でした。



とにかくファイリングしてモコモコなハンマーを何とかして、メンテナンスして
弾けるようにしてと....。結局一日仕事になってしまいました。



帰ろうとしていた時たまたまホタルを見に来て偶然に入って来たミュージシャンの方に弾いて頂く事が出来たのですが、気持よく弾いて頂けたので一日の苦労が報われました。



翌日、このピアノでコンサートが開かれたのですが、何事も無く無事終わりました。



倉庫でも、ステージ作って照明入れればいい感じになるもんです。


最終リラの生徒さん達も一緒に共演。素敵なステージになりました。
沢山のお客様にも来て頂いて、二日に渡ってステラートさんのイタリアンも堪能出来ました。スタッフの皆さんこの時はお疲れ様でした。


2013年6月1日土曜日

レコーディングも無事終了

先日から三日に渡ってレコーディングのピアノ調律とメンテナンスに追われていたのですが無事終わってほっとしました。
今年は少し早い梅雨入りでピアノ保管庫とホールとの気温湿度の違いが気になりましたが
最終日まで何とかギリギリ気温と湿度がもってくれました。





最終日のレコ前調律が終わって一息入れた時のD型です。




当日本格的に録音を始めた頃にはピアニストの提案で照明消して電気スタンドの灯りのみで収録が進みました。
これはこれで雰囲気あります、弾き手にとっては集中出来そうです。




全ての役目が終わってやっと保管庫で休めるピアノですが、随分頑張ってくれました。
弾き手が一流だったのでピアノも喜んでると思います。
音源が楽しみです。




2013年3月28日木曜日

コツコツと....その後

仕事の合間を縫って作業していた、山小屋の野外キッチンスペースですが、ボチボチ進んでいます。
作業しながらなので時々しか写真撮っていませんが、破風板の次に波板の貼付けです。
ケチってカラー波板にしましたが、少し高くなってもガルバにした方が長持ちするはずです。分かってて安い波板にしてまうが.....。塗装するつもりなので、これで良しとします。





波板貼った上で作業する時は必ず滑るので、足場はやっぱり必要です。とにかく危ない。






けらばを付けた後棟包みを付けました、丁寧な仕事するなら、ここもアスファルト材貼る方がいいのでしょうが、今回は手を抜きました(笑)
横方向に一本桁を追加しました。




桁の上にカウンターを追加。杉の一枚板です、見て分かる方もおられると思いますが、足場板です、プレナーでカンナかけしてルーターで面取っただけですが、奇麗なもんです。





先日ランプレセクターを設置してVVFケーブルの配線を済ましていたので、電球入れて点灯!!2灯付けたのでかなり明るいです。
ただ....夏は虫が寄ってくる。



虫避けに香取線香でも焚きますかね.....。
後は屋根の棟包みの継ぎ目のコーキングに屋根の塗装に、電源コンセントの増設に.....。
色々あります、早く足場片付けてティピーの用意したいな〜。


2013年3月20日水曜日

良い道具とは

最近仕事の合間に山の中で時間を過ごす事が多いのですが
ピアノ同様、山の作業でも沢山の道具を使います。
暖をとる為の薪を作るにも、チェーンソーだったり、薪割りの斧だったり、楔だったり。

共通して言えるのはいい道具は値段が高くても使い易い事と、疲れないって事です。
長い時間道具を使っていても疲れる事がなく、作業効率がいい道具は
一度手にしてしまうと他を使う気にはならないと思います。

下は先日伐採に行った木ですが60〜80センチの径の丸太です。
細切りにしても結構重いです。




切った丸太はどんどん箱バンに積み込みます。
調子に乗ってどんどん積んで行くと積載オーバーに成るので、いつも程々にしています。





フィンランドのフィスカースの斧です。これがまた優れもの。
柄が折れにくい構造になってるのとにかく薪が割れ易い。
刃がかなり鋭利なので、取り扱いには注意が必要ですが重心が
ヘッド近くにあるので、ヘッドスピードが出やすいのと刃の形状が
楔のような形なので丸太がスパッと奇麗に割れます、すっ飛ぶ感じに
スパッと。あんまり簡単に割れるので何だかアッケないですが、なかなか
気持のよい斧です。
他にも色々あると思いますが、試してみると面白いと思います。
良い道具とはどんなモノか感じる事の出来る一品だと思います。






2013年1月11日金曜日

今年の仕事はスタインウェイから


今年の仕事は新年早々スタインウェイの納品調律から始まりました。
なにか縁起いいですよね。
新品のピアノのメンテで一年始められるって。




スタインウェイのアクションです。新品なので奇麗ですよね。
奇麗で当たり前ですが、一日でも永くこの状態をキープ出来るようにこれから
頑張らないといけません。





因みに左はボストンのアクション。
設計はスタインウェイですからフレンジや、フレンジの下の赤いクロスも
よく似ています。ちなみにスタインウェイのセンターピンなんかは、折るタイプですので
断面が丸くてバリがでていません。その辺も高い理由の一つです。

右はおなじみヤマハのアクション。
最も普及しているモデルなので、あえて書く事もないと思います。




これはカワイのアクション、黒い所が樹脂で出来ています。
これはこれでメーカで販売している楽器なので否定はしませんが
気分があまり乗らないアクションです。




スタインウェイのキーフレームですが、フロント部分が棚板に当たる先端の部分以外削られていて先端のわずかな部分だけが当たるようになっているのが分かるでしょうか?
国産のほとんどのメーカーはここが平です。




スタインウェイの拍子木ですが、打弦点は拍子木で決めていますので
打弦点を微調整出来る構造になっています。




ヤマハの拍子木です。見飽きてますが(笑)
スタインウェイみたいにしょっちゅう拍子木入れたり外したりしなくても
ほとんど問題なく調整出来るので作業性はいいですが、安っぽいです。




ベーゼンドルファーの拍子木。僕がメンテナンスしてるベーゼンの中では最も
状態のいい楽器のモノですが、奇麗ですよね。作りが丁寧。
基本ベーゼンのアクションが美しくて好きです。
スタインウェイもいいのですが、ピアノの作りは丁寧で奇麗。
鉄骨なんかは美しいの一言です。
拍子木のストッパーがなかなかいい仕事してくれます。





スタインウェイの拍子木ですが、分かり難いですが、マイナスネジの横に小さい穴が
空いているのが分かりますでしょうか?そこに六画レンチ突っ込んで打弦点の微調整
出来ます。




次にダンパー機構ですが、これがまた独特。
スタインウェイですが、レールに貼りつけです。鍵盤の割に合わせて
ダンパーを位置決めしてた名残みたいですが、ネジで止まっていないので
修理の際は特殊な事をします。特に一つだけ外す時にですが。
他のメーカーしか知らない人には思いつきもしないと思いますが(笑)





見慣れたヤマハのCF系のダンパー機構です。ホールの仕事してる人間にとっては嫌って程
触ってる何処にでも置いてるピアノのダンパーなのであえて書く事もないと思いますが、
鍵盤弾いた時と、ダンパーペダル踏んだ時に違う動きをするダンパーです。
ハーフペダル考慮したダンパーですが、普及モデルにはない機構です。





カワイの樹脂ダンパー機構、樹脂系の部品は辞めて欲しいのですが、コスト考えると
しょうがないのかも知れませんね。





赤いクロスやハンマーのフレンジはエネルギーロスをなくす構造になっていますが
詳しい理屈を知りたい所です、どんな力が部品にかかっているのか、どうしてこの
形に落ち着いたのか、設計のかなり詳しい事も調べてみたら面白いかも知れません。
調律師でも、力学的な数値や設計の細かい計算まで分からない事もあります。
まだまだ勉強する事は沢山あります。





スタインウェイのレペティションレバースプリングですが、スプリングの頭を
磨く時に各メーカー形が違います。
スタインウェイは丸く半円系になっています。ヤマハよりも雑音が出難いのは形も
関係してるのかどうかは分かりませんが、ヤマハでほったらかしにしてるピアノは
このスプリングの雑音も結構出ます。
カワイなんかではスプリングにグリスみたいなベットリしたモノを塗っていますが、
時々これが粘度高くなったり、すべりが悪くなって動き難くなってしまう事がありますが、以前カワイの本社の技術者に聴いたら、やっぱり薬品で拭い去ってると言っていました。僕も同じ事してますが、毎年スプリングを磨くと言うのを前提での話です。








僕が仕事させて頂いているベーゼンドルファーの鉄骨です。
色の好みもあるかも知れませんが、僕は好きです。とにかく奇麗。





アクションの手前上にピン板があります。
スタインウェイは一体構造ですので基本ピン板の交換不可ですが、たまに工房で
ピン板を切り抜いて新しく入れ込んでる楽器があります、中古で買う時はチェック
しておかないと、強度の低下したピアノを高いお金出して買う事になっていまいます。
スタインウェイの構造で棚板とキーフレームの関係も他のメーカとは違いますが、
これをカンナで削ってしまってる残念なピアノも見た事があります。
スタインウェイは棚板の中央部が鍵盤のフロント側だけほんのわずかになだらかに
盛り上がっていて、キーフレームはそれとは逆に反った形になっています。
アクション乗せたらキーフレームと棚板の間に両端だけ隙間が出来ます。
それを拍子木で押さえ込む構造になっているので、他のメーカーとは少し調整も
違って来ます。それを知らずに削ってヤマハみたいに真っ平らにしてしまっている
ピアノもあるんです。棚もキーフレームも。こうなると残念としか言えませんよね。
それを高い値段で買ってしまってるピアニストもいれば、売る技術者もいる位ですから
やはりちゃんとした知識を弾く方も持つべきだと思います。そうすれば損はしないと
思います。それを何気に知ってもらえるように説明するのも僕達の仕事かも知れません。